北海道内外の受験生が札幌で浪人するメリットとは 第4回【全8回】
第4回 孤立した浪人生は、必ず崩れる──メンタルが先に壊れる理由
浪人生が失敗する原因として、「勉強が足りなかった」「実力が及ばなかった」と語られることは少なくありません。
しかし、現場で実際に起きているのは、学力の問題よりも先に、メンタルが壊れるケースです。
そして、その引き金になっているのが、孤立です。
孤立は、静かに始まる
浪人生の孤立は、突然起きるものではありません。
最初はごく小さな違和感から始まります。
この段階では、本人も周囲も、「そのうち戻るだろう」と考えがちです。
しかし、孤立は自動的に解消されることはありません。
むしろ、放置すればするほど、本人の内側で静かに深まっていきます。
孤立は、メンタルを削り、学力を削る
心理学の分野では、孤独感や社会的孤立が、メンタル不調を通じて学業パフォーマンスを下げることが繰り返し指摘されています。
これは決して特別な話ではありません。
人は孤立すると、
結果として、勉強量以前に、勉強の質が落ちていくのです。
現場で見る浪人生の崩れ方は、この心理的プロセスと驚くほど一致しています。
孤立が深まると、相談先が消える
浪人生が孤立すると、真っ先に失われるのが「相談する相手」です。
誰にも話さない。
話せない。
この状態になると、不安や焦りは、頭の中で何倍にも増幅されていきます。
SNSは「つながり」に見えて、孤立を深めることがある
現状、孤立した浪人生が、真っ先に頼る先として選びやすいのがSNSです。
画面の向こうには、同じ境遇の人がいるように見える。
共感的な言葉が流れてくる。
しかし近年、SNSの利用時間が長い若者ほど、孤独感や不安感が強い傾向があることが複数の調査で示されています。
SNSは、
という側面を持っています。
現実の大人に相談せず、匿名の言葉だけで判断する状態が続くと、浪人生のメンタルは確実にすり減っていきます。
「誰かに話す」だけで、崩壊は止まる
興味深いことに、浪人生のメンタル崩壊は、ほんの一言の相談で食い止められるケースが多いのも事実です。
これだけで、生活と学習の立て直しが始まることは珍しくありません。
心理学的にも、社会的支援(相談できる相手)の有無が、ストレス耐性を大きく左右することはよく知られています。
逆に言えば、誰にも話せなくなった瞬間が、最も危険なのです。
なぜ「懐く生徒」は伸びやすいのか
現場で見ていると、教務や担任によく話しかける生徒ほど、出席率が安定し、成績も大きく崩れません。
これは甘えではありません。
安全な相談経路を持っているだけです。
慣れない土地での浪人生活において、信頼できる大人がいることは、精神的な「避難場所」を持つことと同じ意味を持ちます。
孤立は、意志では乗り越えられない
孤立した状態で「もっと頑張れ」「気持ちの問題だ」と言われても、浪人生は動けません。
問題は根性ではなく、土台となる人間関係が失われていることです。
だからこそ、孤立を防ぐ仕組みは、意図的に作らなければなりません。
浪人生は「一人で戦う存在」ではない
浪人は、孤独な戦いだと言われがちです。
しかし、それは大きな誤解です。
浪人生ほど、人との関わりによって支えられる存在はありません。