推薦選抜、総合型選抜を目指すにあたり

近年、私立大だけでなく、推薦選抜、総合型選抜を実施する国公立大が増えています。主に学力を合否の判断材料にする一般受験とは異なり、受験生の多様な面を評価できる推薦選抜、総合型選抜は、様々な個性を持った学生を確保でき、大学の活性化を図ることが出来るため、大学にとってもメリットがある制度です。クラズに通っている現役生を見ても、推薦選抜、総合型選抜を選択肢に入れている生徒も増えています。今回は、推薦選抜、総合型選抜を目指すにあたり、留意点について述べたいと思います。

①定期テストの準備、課題提出はしっかり行う。
推薦選抜、総合型選抜の出願要件に、ほぼ必ず出てくるのが通知表の評定です。「評定4.0以上」「評定3.7以上」等、各大学・学部・選抜の種類によってまちまちなので、自分が志望する推薦選抜、総合型選抜の基準を確認しましょう。評定に大きく関わるのは言うまでもなく定期テストです。そのため、推薦選抜、総合型選抜を考えている人は、高1から定期テストの準備は手を抜くことなく、しっかり行って下さい。高1、2の評定が基準に達していないと、高3で評定を上げるのはなかなか厳しいです。同様に課題提出も評定に関わるものです。期日までに課題を終え、必ず提出するようにしましょう。

②出席日数を確保する。
①の評定同様、高校の出席日数も出願要件として重要です。「出席日数○○日」、「欠席日数△△日」のような数字で表記されるものは、選考当日、いくら最高のパフォーマンスが出せても覆すことはできません。出席日数が足りなければ、それまでです。そのため、推薦選抜、総合型選抜の出席日数、欠席日数の基準を確認した上で、高校に通うようにしましょう。

③一般受験の準備も行う。
毎年受験生を担当していて思うことは、当初描いていた進路が変わる生徒がかなりいる、ということです。「○○大学→△△大学」、「□□学部→■■学部」といった、大学、学部の変更だけでなく、「推薦選抜・総合型選抜→一般受験」のように、受験方式を切り替える受験生もいます。特に一般受験に切り替えた場合、それまで一般受験の準備をしてこなかったため、学力がつかないまま受験、ということもあります。また、推薦選抜、総合型選抜の中には、共通テストである一定の得点が要求されたり、共通テストの得点が、評価対象として加算されることもあります。「推薦選抜、総合型選抜は手段であり、合格することが目的」であることを忘れないようにしましょう。合格という目的を達成するために、一般受験に向けての準備も行いましょう。

他にも留意点はありますが、早期から準備をすることで、要件基準を満たせるようにすること、一般受験も視野に入れることを念頭に置いて日々取り組むといいと思います。
記:英語科 原貴弘