共通テストは共通テストだけの問題にあらず

今年は記念すべき(?)最初の共通テストの年でした。センター試験に比べて難しくなるものと予想されましたが,ふたを開けてみれば,数学は昨年のセンター試験よりも平均点が上がるという,なんとも拍子抜けの結果に終わりました。共通テスト最初の年であるうえに,コロナ禍ということもあり,作問者は手加減をして様子を見たのかもしれません。

 さて,センター試験から共通テストへの移行は,国立大学の2次試験にも影響を与えています。その影響を,数学の入試問題から見てみましょう。

 数学の共通テストの目玉は,何といっても「太郎さんと花子さん」の登場です。問題の中では,太郎さんと花子さんの会話が出てきます。この会話文の中に問題を解くヒントが隠されているというのが,今年の共通テストでは多くありました。また,共通テストの試行調査では,1つの問題に対して,太郎さんと花子さんが2通りの解法を考えるというものもありました。

 今年の2次試験を見てみると,静岡大学の入試問題に,共通テストの影響を受けたものと思われる問題が出ています。それは,1つの問題に対して,3人の生徒が方針を考えるというもので,本格的な会話文こそありませんでしたが,人物の登場はやはり注目に値します。

また,浜松医科大学の入試問題にも,1つの問題について2通りの解法で解かせる問題がありました。

 共通テストの影響に限らず,入試問題は時代とともに変わっていきます。その変化を見逃さないためにも,我々予備校講師は,入試問題研究を怠ってはならないのです。
記:数学科 新保幸希