リスニングの練習方法③

3 シャドーリーディング

 英語の音とリズムを完全にコピーします。文法と音と意味の交点がどこにあるのかを確認しながら、リズムとピッチとイントネーションの全てをコピーします。このかたまりは、リーディングでもリスニングでも同じです。部分的にネイティブのスピードに追い付かない部分があると思いますが、特にその部分を、追い付けるようになるまで練習します。

 読み手によって多少アクセントや発音が異なる部分があります。TOEICの場合には、アメリカ人、カナダ人、イギリス人、オーストラリア人の読み手が出てきますが、共通テストでもイギリス英語の発音が出てきます。

ひとりの発音に慣れるのではなく、全体としての英語圏の話者の発音に慣れることが必要なため、シャドーイングの際には、自分なりの発音ではなく、徹底的にその読み手の真似をしましょう。そうすることによって、より多くの話者の会話を聞き取れるようになれからです。

 リーディングの時にもリスニングを意識して音読します。「この文章をネイティブスピーカーが読むなら、どんなリズム・ピッチ・イントネーションで読むのだろう。」と予想します。リーディングが上手な人はリスニングもできます。

しかし、リーディングが上手だからと言って、リスニングが上手だとは限りません。文法的な切れ目だけは意識できても、リズムとピッチを再現することができなければ、瞬間的に音が速いと感じるため、聞くのと同時には意味を変換できない部分が出てくるからです。
続く。。。
記:英語科 武田秀久