「自分をやる気にさせるコツ」
勉強をしなければいけないことは頭では理解している。試験に向けての期限もそんなにないこともわかっている。だけれども一歩踏み出せない……。受験生だけではなく誰もが抱える悩みだと思います。
今回は「やる気」がでない!そんな悩みを抱える生徒へアドバイスをします。
【やる気が出たらやるのではなく、やるからやる気が出る!】
「今じゃなくて“あと”からやるよ」、「今は面倒だから“明日”やるよ」。
今せずに先送りにしてしまった経験が誰しもあると思います。
または「今はやる気が出ないから」ということをいう人も出てきます。
では、どうすればよいのでしょうか?
そういう君への処方箋はこれです!
「まず体を動かすこと」です。
宿題をする前に、その準備として机の掃除を始めます。
するとどうでしょう。作業後そのまま面倒な宿題をついでにやってしまおうという流れになります。
なぜこんなことが起きるのか?
近年、脳の記憶や情報処理以外に、意欲などについても科学的に研究がなされています。
その中で「やる気がわく」とか「意欲的になる」際に実は次のようなことが脳では起こっているようです。
大脳基底核の一部である「淡蒼球(たんそうきゅう)」から送り出された信号によって、モチベーションが高い状態になり、その淡蒼球を活動させるのが脳そのものではなく「体」であるということが分かっています。
だから「まず体を動かすこと」が重要と言えます。
ちなみに東京大学大学院薬学系研究科・教授の池谷裕二さんも次のように述べています。
『脳とカラダのどちらが先に発達したのか。もちろんカラダです。カラダのない動物はいませんが、脳のない動物はいくらでもいます。脳は進化の歴史では新参者なのです。「楽しいから笑う」のではなく「笑うから楽しい」、「やる気が出たらやる」のではなく、「やるからやる気が出る」のです。』
参照https://president.jp/articles/-/2325
どこかの会社ではラジオ体操をしてから仕事をしていましたが、そう考えれば一理あります。学校・予備校なども通学という行動によってやる気がもたらされるのであれば、現在あらゆるところで導入が進められているオンライン授業も体を動かすことから始める(例えば体操など)が良いのかもしれませんね。
手軽に意図的に机を適度に汚くしておいて、まず好きな音楽をかけながら片付けてという行動を起こして、やる気の炎がメラメラと湧き出たら、その流れで勉強を始めてみるのはいかがでしょうか?
やる気のカギは心の中ではなく、「まず体を動かすこと」です。
記:教務部長 井尾敦