今年度の受験 -数学Ⅲの出題についてー

今年度は新型コロナウィルスの影響で高校生にとっても大変な1年となってしまいました。
授業がオンラインとなり、不慣れな上に、授業回数も制限を受ける中での1年間を過ごした方が大半だったように感じています。特に理系の高3生にとっては授業で学んだか授業がなかったかで大きな差ができてしまう数学Ⅲが途切れ途切れになってしまい、仕上がりに不安を感じていることと思います。

では、今年度の試験では数Ⅲからの出題は例年通りなのか?

あくまでも推測の域を出ませんが、今年度のこの状況を考えると、1年にも渡って履修が不安定だった高3の履修科目のウエイトを下げる大学がほとんどであると推測できます。 数Ⅲ分野は出題数を減らすとか、難易度を下げるとか、教科書の後ろの部分からの出題をしない、など何らかの形で変えてくるものと思います。
ですから数学の受験対策としては、今年はⅠAⅡBを多めにすべきです。高2までの授業はコロナの影響がほぼなかったわけですから、出題する側にとっても無難です。しかもⅠAⅡBの方が難しい問題が作りやすく、数Ⅲの難易度を下げたとしても、充分に試験として成立させることができます。

注意点については

数Ⅲに関しては、複素数平面が教科書の前半部分なので、要注意です。
ここから出題されても文句は言えません。ここはしっかりと準備すべきです。その他の分野についてはそれぞれの大学が得意としている問題(過去問でよく出題されている)がありますので、そこをチェックして今年の数Ⅲはよしとしましょう。
数ⅠAⅡBからの出題は難易度を上げてくることも予測して、可能な限りレベルを上げてください。麻生校の北大志望者も春の時点から、ⅠAⅡB重視ですすめてきております。ご覧の受験生の皆さん、あとわずかですが精一杯頑張ってください。

記:数学科主任 前田博司