大学費用と奨学金について
保護者の皆さんは大学費用を明確に把握しているでしょうか。今回は大学に通わせる費用がいくらかかるのかを、特に高額となる私立大学から以下に記載していきます。
<私立大学理系の場合>
入学費用:94.2万円
在学費用:192.2万円(1年間)
4年間合計:863万円
※入学費用には、入学する学校への学校納付金(入学金、寄付金、学校債など、入学時に学校に支払った費用)に加えて、入学しなかった学校への納付金、受験費用(受験料、宿泊費、交通費)を含みます。
※在学費用には、学校教育費(授業料、通学費、教科書や施設設備費などのその他の学校教育費)と家庭教育費(参考書・問題集の購入費などの補助教育費や、おけいこごとにかかる費用)を含みます。
<私立大学文系の場合>
入学費用:95.1万円
在学費用:152.1万円(1年間)
4年間合計:703.5万円
<国公立大学の場合>
入学費用:77万円
在学費用:115万円(1年間)
4年間合計:537万円
想像より高いと感じたでしょうか、想像通りでしたか。独立行政法人日本学生支援機構によると、大学(昼間部)で日本学生支援機構などの何らかの奨学金を受給している人の割合は47.5%です。 奨学金も含め、大学の費用を用意するために以下の制度があります。
・貸与型奨学金
→第一種(無利子):特に優れた学生で経済的理由により著しく修学困難な人という条件がつく。
→第二種(有利子):上限利息年3%の返済が必要。子ども本人の借金となる。
・大学無償化制度
2020年4月から新制度がスタートし、給付型奨学金に加えて授業料等の減免制度との2本立てとなり、給付型奨学金の対象となれば、大学・専門学校等の授業料・入学金も免除又は減額されることになった。給付対象は、世帯収入の基準を満たしていれば成績だけで判断せず、しっかりとした「学ぶ意欲」がある学生となった。
・教育ローン
保護者の借金となる。国の教育ローンだと金利は低めだが、民間の金融機関になると奨学金より高くなる場合がある。
子ども1人にかかる大学費用は国公立・私立ともに高額となります。さまざまな情報収集をして希望先へ進学する方法を考えましょう。
参考資料
・日本政策金融公庫「令和2年度『教育費負担の実態調査結果』」
・独立行政法人 日本学生支援機構「平成30年度学生生活調査」 、「貸与奨学金(返済必要)」、「給付奨学金(返済不要)」
記:理事長 福島新四郎