勉強の時間配分

 受験勉強で悩むことの1つに、どの科目にどれくらい時間をかけるべきか、例えば1週間で国語にどれくらい時間を割いていいのか、ということがあると思います。1つの目安として、志望校の配点比率から逆算する、というのがあります。
 仮に次のような配点比率の国公立大学を志望するとします。

◇共通テスト(配点:300点)
英語R30点、英語L30点、数学1A30点、数学2B30点、国語60点、理科基礎40点、地歴公民80点(2科目)
◇二次試験(配点:450点)
英語150点、数学150点、国語150点

 この大学は、英語の配点が共通テストで60点、二次試験で150点です。したがって共通テストと二次試験で計750点の配点の内、英語が占める割合は28%です。この28%という割合がそのまま普段英語の勉強に割くべき標準的な時間割合になります。つまり、週に40時間の勉強をしている人であれば、11時間くらい英語にかけるのが標準的である、ということが言えます。逆に言えば、配点の小さい科目に週に十数時間も時間をかけるのはちょっとやりすぎ、となります。
 ただし、ここで間違えないでほしいのは、「配点の小さい科目は時間をかける価値がない」と言っているのではないということです。配点が小さいのは、大学側がきっとその科目が小さな配点でも十分選抜として機能すると判断したからです。配点の小さい科目でも合否に十分関わります。数点の差で合否が分かれるというのは受験ではよくある話で、その数点の差はこのような配点の小さい科目の出来不出来で生まれるのかもしれません。
 以上、勉強時間の配分について書いてみました。実際には、得意不得意や志望校の問題傾向、受験者層、時期によっても変わりますが、あくまで一つの基準として目安にしてみてください。
記:国語科 木下直樹