昔と違う!勉強だけしていても学力は上がらない!今の浪人生が学力をあげるために必要なこと。

 初めまして。副校長の福島拓です。私は普段、学校医兼副校長兼関連クリニック副院長というマルチタスクのため、これまで本稿の担当を免除されておりましたが、今年度から麻生本校隣にクリニックの分院が開院し、生徒にフィットネスを本格的に導入できるようになったことを踏まえ、改めてクラズームの原稿の一部を担当させて頂くことになりました。よろしくお願いいたします。

 私が担当するのは医学的観点からの勉強と運動やストレス解放の重要性のevidenceの紹介です。浪人生が学力を伸ばすためには、ひと昔前はただただ勉強時間を増やせば良いという「学習量の神話」が予備校業界にはありました。予備校業界の最盛期では、学習・生活管理に特化した予備校(別名、監獄予備校など)が一世を風靡し、全国に数多くありました。確かに一定以上の学習量は必要ですし、学習の根幹にあることは間違いありません。ひと昔前の浪人生の多くは、一浪ひとなみと言われた時代の現役生ですから、いずれ浪人するのが当たり前と、勉強時間の少ない生徒が多かったように思います。確かにその時代の浪人生に対しては、単純に勉強量をこなせば成績は上がることが多かったと思います。やってなかったことをやるだけですから。
 しかし、残念ながら現在の浪人生には当てはまりません。もはや大学全入時代に突入している今、浪人を選択する生徒は、大学を選ばなければ入学できるのにあえて浪人を選択しているのが大半です。それは、行きたい大学や学部があって、それに向かって浪人しているということです。すなわち、医学部や難関国公立・難関私立の志望者が多いのです。この場合、現役の時の勉強時間が少ないかといえばそうではなく、むしろ中学受験からずっと勉強し続けている生徒が数多くいます。それでも浪人せざるを得なかった壁、現役では到達できなかった壁に、挑戦する必要があるということです。
 この場合、ただ単純に勉強量を増やすだけでは、簡単には成績は上がりません。すでに散々やってきているのですから。前回、理事長が書いたように、精神面や学習効率の面で大きな変革をしなければなりません。
 その一つの方法として、クラズユニックでは、積極的にフィットネスと呈茶によるストレスコントロールを推奨しています。次回から、それら運動やストレスにまつわる知見や学習との関係について紹介していきます。
記:副校長 福島 拓