共通テストの解法①
1 時間の神様と確率の神様
共通テストで高得点を取るためには、時間の神様と確率の神様を味方につける必要があります。もしも共通テストの時間が80分ではなく120分ならば、ほとんどの上位者は満点に近い得点になるでしょう。どれだけ短時間で内容理解ができ、必要な情報を取り出せるかが、この試験の肝となります。「ゆっくりやれば分かる」は絵に描いた餅です。「少し分からないけど速くできる」の方がずっとコスパがよいのです。
また、「自然と少しずつ速くなる」人もいますが、そうでない人もいます。徒競走で生まれつき足が速い人もいます。しかし、一定の時間で(共通テストならば80分)どれだけの分量の文章を読めるのか(WPM: words per minuteといいます)について言えば、練習せずに自然と上手になれる人はごくわずかです。なので、きちんとした速読練習をする必要があるのです。(詳しくは2/24・6/17の記事を参照してください。)
2 ラッキー点
確率の神様についてですが、100点が満点の4択のテストの場合、ランダムに解答を選ぶと期待値は25点になります。全く何も理解していない小学生でも、25点取れてしまいます。これをラッキー点と呼ぶことにします。つまり、理解度0%の人のラッキー点は25点になります。
では、理解度50%の人のラッキー点は何点でしょう?50点は実力でとれたとします。残りの50点分をランダムに選ぶので、50点×1/4=12.5点になります。この場合、この人の期待値得点は50点+12.5点=62.5点となります。これを表にまとめると、以下のようになります。
理解度 理解度得点 ラッキー点 期待値得点
0% 0点 25点 25点
50% 50点 12.5点 62.5点
60% 60点 10点 70点
80% 80点 5点 85点
90% 90点 2.5点 92.5点
100% 100点 0点 100点
これを見て気づくと思いますが、理解度が高くなるほど、ラッキー点は低くなります。しかし、このラッキー点を増加させる方法があります。それは選択肢に〇×△をつけることです。
次回に続く
記:英語科 武田秀久