古文単語を覚える工夫とコツ②

前回の記事に引き続き、古文単語を覚える工夫とコツとして、今回は古文単語カードの作り方を紹介します。

◇古文単語を覚えるコツ=単語カードを作る

古典的な方法ですが、覚えたい単語ごとにカードを作るのがおすすめです。カードを作って覚えることのメリットは以下の3つだと考えています。
①何度も見返すのに適している
カードなので見返すのが容易です。覚えたカードを抜き取るのも簡単です。
②情報の追記が容易
カードは手書きで作るので文字、図、絵など何でも簡単に盛り込めます。
③語彙を覚えることに集中できる
スマホのフラッシュカードアプリもありますが、スマホを触っていると集中力が続かない人もいるのではないでしょうか。そんな人にはおすすめです。単語カードにはインスタの通知が来ません。

◇単語カードに記載する情報

①覚えるべき語彙
→品詞、活用語の場合は活用の種類も書き添えましょう。
②意味
→複数ある場合は特に重要なもの(辞書で太字や赤字になっているもの)に絞って覚えましょう。最初はひとつの単語につきひとつの意味だけでもよいです。問題を解いているうちに文中に今まで覚えていなかった意味で出てきた場合は随時その意味も追記します。
③中心的な意味、イメージ
→最初の段階としては一語一義で覚えるのでOKですが、入試を意識するという意味では、その語彙の「コアイメージ」のようなものを掴むのが大事です。例えばマーク式の問題で古語の意味を問う問題が出たとして、選択肢中に覚えた訳語そのままの意味で選択肢に出てきたらよいですが、自分が覚えた意味でない意味や、やや言い換えられた訳語になっている場合、正解を選ぶのに時間がかかったり誤答したりする可能性が高まります。その語彙の意味を抽象的に捉えられていると、自分が覚えている語義とは多少違った訳語が選択肢中にあっても、正解にたどり着きやすくなります。
④例文
→文の中でどう出現するのか知ることはその語を記憶するうえでプラスに働きます。印象的な文を採用しましょう。辞書の例文や、問題文の文をそのまま抜き出して書き込みます。
④覚え方
→語源で覚える、現代語と比較する、似た意味を持つ語を集める、意味のイメージと関連付けて覚える、語呂合わせ、などいろいろな方法があります。自分に合う覚え方を追求しましょう。

★覚えるコツ

何回もカードをめくっても覚えられないときは、別の覚え方をカード内にどんどん追記していきましょう。人の顔と名前が一致しなくても、出身地、趣味、人付き合いなど、その人に関わる周辺情報が増えるとその人に関する記憶が強くなると思います。それと同じ理論です。同じ語彙を別の覚え方で、つまり①語源、②似た意味の言葉、③その語彙の意味のイメージをひとことで、④語呂合わせなど①→④に順に追記していくことで、その語に関する情報が増え、覚えやすくなるはずです。

以上が古語を覚えるときのポイントです。参考にしてください。

※カードは100枚入り100円くらいで、「だいたいの商品を100円で売っている店」に置いています。

<カード作成例>

記:国語科 木下直樹